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三味線選びはジャンルから


三味線を始めてみたいけど、どんな三味線を選んでいいかわからない、三味線の違いがわからないという話を良く聞きます。

そんな方の為に詳しくご説明致します。

まずこれから三味線を始めたいという事でしたらジャンルを決めて頂くのが大切です。長唄・地唄・小唄・端唄・民謡・津軽など、全て使用する三味線の形や太さが違います。細かくいうとまだまだジャンルはあります。

三味線は基本的に大きく分けて細棹(長唄)、中棹(地唄・小唄・端唄・民謡など)、太棹(津軽・義太夫など)の3つに分かれます。例えば、同じ細棹の中でも太めや細めなどもありますが、ここでいう細棹・中棹・太棹というのは棹の太さというよりジャンルを簡単に分けただけと思って頂いた方が良いかもしれません。特に中棹は幅が広いです。


写真右の三味線が細棹(長唄)、写真真ん中の三味線が中棹(民謡)、写真左の三味線が太棹(津軽)です。↓


例外もありますが三味線のジャンルによって太さだけでなく作りが違います。

糸巻きの太さですが長唄三味線は細口、地唄三味線や小唄・端唄三味線などは太口、津軽三味線は8分5厘が基本です。
写真右の三味線が細口、写真真ん中の三味線がふと口、写真左の三味線が8分5厘です。↓



長唄や地唄に関しては舞台用の三味線には象牙の糸巻きが付いているのが理想です。↓



糸巻きの形は長唄・地唄・小唄は面取りと呼ばれる糸巻きの面を取った物を使います。その他のジャンルはあまり決まりはありません。
写真右が素六、左が面取りです。↓



棹の作りですが、長唄・地唄は東さわりはあまり使いません。端唄・民謡・津軽は東さわりはあった方が使いやすいですね。小唄は最近は付ける方が増えてます。
音質が変わるので好みによって使ったり使わなかったり人によって違いもあります。↓



棹の下のツボの方ですが、長唄・小唄・端唄はなだらかになっている鳩胸と呼ばれる作り方で、地唄・民謡・津軽は下の方まで弾く事があるので角と呼ばれる作りになってます。↓



ジャンルによって使う撥の大きさや駒の高さが違います。素材も様々です。↓



三味線を購入する際はやりたいジャンルが決めてからそのジャンルに合った三味線のランク(材料)をお選び頂ければと思います。

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